富山県の山城・城跡

銀納砦(ぎんのうとりで)

富山県富山市婦中町富崎(地図:Googlemap

 伝承は特にないが、富崎城のすぐそばにあり、支城であったと思われる。
 主郭は弥生時代後期の四隅突出型墳丘墓をそのまま利用し、周囲を空堀と土塁で固めた、小さいながらも堅固な守りを見せる。
 現在は墓地となっているが、世代が古いもののようで、管理は荒れている模様。(撮影2012年11月)


銀納砦 位置

銀納砦
丘の夢牧場の道路からすぐに入れます

富崎墳墓群
入口にある案内板は「富崎墳墓群」のもの。
砦跡については触れられていません。

銀納砦 土塁
主郭南側の土塁

銀納砦 主郭
中央の高まりが主郭。
弥生時代後期の四隅突出型墳丘墓を利用しています。

銀納砦
主郭北側の空間
奥は谷になっています

銀納砦
西側の切岸
犬走りのようですが、小さく土塁を設けています。

銀納砦
西側は自然地形を利用した深い堀になっています

銀納砦
主郭東側で折り曲げた虎口があります
ただ後世に設けた墓参用の道かも?

銀納砦
南側から見た様子

銀納砦
小さく残る土塁跡

銀納砦
砦の南東にある空堀
折り曲げて横矢をかけています

銀納砦
東側の切岸。
真っすぐぶちぬく道は後世のものでしょう。

銀納砦
銀納砦城郭図(『富山県中世城館遺跡総合調査報告書』より引用)

砂付梵鐘
ちなみに、ふもとの本覚寺には「砂付梵鐘」と伝えられる鐘があります。
神保氏が寄進したものですが、音色が優れた鐘であったため、
富山城の梵鐘より響きがよいことに腹を立てた佐々成政が、
梵鐘に砂を焼付させたのだとか。